きらら舎鉱物倶楽部TOP鉱物手帖02 螢石

鉱物手帖について
サイズ:A6
ページ:16ページ
印 刷:オフセットフルカラー
価 格:¥300(通販¥315)(おまけ付き。実験用のおまけ付きは¥600)

鉱物・標本カフェ開催日に合わせて発行予定です。
「鉱物倶楽部や手帖についての説明」、「鉱物に関する基礎知識について」を少し、 「各号にて取り上げる鉱物について」、鉱物・標本カフェおよびその補習として カフェにて行う「理科時間の実験や観察の手引き」をその内容としています。

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「鉱物の生まれるところ」の補足
以下の※印は「鉱物手帖02螢石」の中のものと照合してお読みください。少しづつ書いていきます。
※1 マグマ
地球の内部は中心から核、マントル、地殻と分れていて、それぞれ鶏卵では殻、白身、黄身にたとえられます。
核は内核と外核に区別され、地球の中心(地下6378km)から地下5100kmくらいまでが内核で鉄とニッケルを主成分とした 固体です。その外側(地下5100kmから2900kmくらいまで)が外核で成分はほぼ鉄とニッケルで液体です。
その外側(地下2900kmから400~660kmくらいまで)が下部マントルで主にマグネシウムに富んだ珪酸塩の固体層で、その外側が 上部マントルで主として橄欖岩でできた固体層(部分的に液体)です。
……というのが定説です。
上部マントルの主成分である橄欖岩は常圧では1800℃を超える様な高温でしか溶けないのにわずか0.5%程度の水を加えると1600℃以下の温度で溶け始めます。また、地球の内部には内核からの上昇流であるスーパーホットプルームと内核への下降流であるスーパーコールドプルームと呼ばれる熱の流れがあり、 それによってマントルが一部液体になっているという説もあります。この説はこれらの熱の対流が大規模な火山活動や大陸の移動に関連しているというものです。
これらは一般に言われていることなのですが、一部では、上部マントルもほぼ液体なのではないかと言っている学者もいます。
とりあえず、今回はそこにはあまり触れずに、上部マントルの中で、わずかな水分やスーパーホットプルームによってマグマが生まれ、 固体層(岩石)の中を上昇する、、、、、、ということで話を進めています。

※2 マグマからまず晶出する鉱物
橄欖岩に含まれる鉱物として、橄欖石、斜方輝石、単斜輝石

※3 マグマが固まる末期に晶出する鉱物


※4 変成作用で生まれる鉱物


※5 マグマ内の揮発性物質


※6 昇華で生まれる鉱物


※7 火口や噴火口近くで生まれる鉱物
(P66行目の「加工」は「火口」の誤りです)

※8 変成作用で生まれる鉱物


※9 Fluorescenceという言葉が生まれたきっかけ


※10 希土類元素

鉱物手帖表紙

鉱物手帖裏表紙


螢石の蛍光実験
螢石は強く熱することでどんなものでも蛍光します。
鉱物倶楽部02理科時間では、この螢石の蛍光実験を行いました。
まずは中国産螢石。これは鉱物手帖02に付録でつけている研磨した細かい粒です。 いろいろな色のものがあります。これらを数粒、試験管に入れて熱します。もともとの粒の色はいろいろでしたが、みな ライラックピンクに蛍光しました。

次はブラックライトでは蛍光しないニューメキシコ産の青色の螢石。
これも熱することでライラックピンクに蛍光しました。もとの青色と蛍光色は無関係であることがわかります。

その他、いろいろな産地のものを熱しましたがどれも蛍光しました。

次に鍋にイギリス産の螢石を入れました。
パンパンと弾けて青色に蛍光しました。
カフェではカセット式コンロで熱したため、大きな金属製フライパンなどを使えませんでしたが、 ご自宅で実験される場合は大きなフライパン(透明な蓋のあるもの)のほうが見やすいと思います。
また、最後に勇気あるお客さまに、細かめに砕いた螢石を熱した鍋に撒いていただきました。 撒いたと同時に、鍋の中に銀河が広がりました(この様子はブログに載せています   >>鍋の中の銀河)。

鉱物手帖02ではオプションで試験管に入れた螢石(中国産蛍光螢石)をつけています。
ご自宅で実験される場合は、試験管に1欠片だけ入れて、耐熱防火の鍋つかみなどで試験管の上のほうを持って、 石の入っている下部分をコンロで熱してください。
この時にパンパンとはじけます。口から飛び出すくらいに弾けますので口から出ないような持ち方をしてください。
やがて光りはじめます。コンロの明るさがじゃまな場合もありますので、火からはずして暗いところで蛍光を確認してください。 十分に熱して蛍光させたものは、再度熱しても蛍光することはありません。