活字のきらら舎的販売を開始してから、思いがけず多くの活字ファンの方と出会いました。
予約注文も時々いただきます。
ただ、現在活版印刷業の衰退に伴い、お分けできる活字の数も減っております。
それでも鋳造を引き受けてくれる工場もまだかろうじて残っているので、
今のうちにいくつかの活字は鋳造しておこうかと思ったりもしています。
そこで、3つの目的のためにこの倶楽部を設立しました。
(1) 活版活字の新しい利用法の開拓
(2) 鋳造が困難な現存活字の販売
(3) ほとんど現存していない活字の復活
(1) については、部員の資格の項目に記しています。
(2)については、一般売りするほどの数もなく、場合によっては印刷所にて一度使用された活字を部員限定で予約販売するものです。
詳細は「部員限定販売品」をご覧ください。
(3)について。現在、錨のマークの鋳造を企画しています。ただし、型から製造するためコストがかかります。きらら舎SAYAの
趣味嗜好だけで作ってみたところで、果たして需要があるのかが疑問なので、部員の方の意見やリクエストなどをいただきたいと思います。
入会金とか運営費などは一切無料ですが、このページにて時々、復活活字などのアンケートをお願いしたり、作品や使用例の
画像を送っていただくお願いをする場合があります。強制ではありません。
入部をご希望される方は、きらら舎の問い合わせフォームより「活版印刷部入部希望」として、お名前、活字をどう利用されているのか、したいのかを書いて送ってください。
入部の資格はお申し込みの際に書いていただく「利用法」が明確であるということです。もちろん、手きんの印刷機があるから
そこで使うということでも、眺めて楽しむだけでもかまいません。ただ、できるだけ本来の使用法とは異なる新しい利用をされていると嬉しいです。何か作っている(企画している)方はぜひ「こんなものを作っている(作りたい)」というものをお送りください。
折り返し、部員ナンバーをお送りします。後日、きらら舎でご注文があった際に、会員証を同封いたします(現在印刷所で印刷中なので発送は3月下旬からとなります)。
叔父が写植会社をやっていたため、印刷に興味を持ったのはかなり幼い頃でした。
叔父の会社に遊びに行って初めて見せてもらったものは、何かの図鑑か百科事典のようなもので、
まだ未完成だった版下がとても素敵なものに見えた記憶があります。
ただ、写植屋さんの仕事は「写植版下」を作るところまでだったので、その後の工程、つまり印刷所のイメージは
町工場のものではなく、宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』でジョバンニがアルバイトをしていた活版所につながります。
子供の思考回路なんてそんなものです。
『銀河鉄道の夜』に登場する活版所は
実際の日本における印刷所とは異世界で、ペン画などでみかける西欧の活版所のイメージです。
「……家へは帰らずジョバンニが町を三つ曲ってある大きな活版処にはいってすぐ入口の計算台に居ただぶだぶの白いシャツを着た人におじぎをしてジョバンニは靴をぬいで上りますと、突き当りの大きな扉をあけました。中にはまだ昼なのに電燈がついてたくさんの輪転器がばたりばたりとまわり、きれで頭をしばったりラムプシェードをかけたりした人たちが、何か歌うように読んだり数えたりしながらたくさん働いて居りました。
ジョバンニはすぐ入口から三番目の高い卓子(テーブル)に座った人の所へ行っておじぎをしました。その人はしばらく棚をさがしてから、
「これだけ拾って行けるかね。」と云いながら、一枚の紙切れを渡しました。ジョバンニはその人の卓子の足もとから一つの小さな平たい函をとりだして向うの電燈のたくさんついた、たてかけてある壁の隅の所へしゃがみ込むと小さなピンセットでまるで粟粒ぐらいの活字を次から次と拾いはじめました。青い胸あてをした人がジョバンニのうしろを通りながら、
「よう、虫めがね君、お早う。」と云いますと、近くの四五人の人たちが声もたてずこっちも向かずに冷くわらいました。
ジョバンニは何べんも眼を拭いながら活字をだんだんひろいました。
六時がうってしばらくたったころ、ジョバンニは拾った活字をいっぱいに入れた平たい箱をもういちど手にもった紙きれと引き合せてから、さっきの卓子の人へ持って来ました。その人は黙ってそれを受け取って微かにうなずきました。
ジョバンニはおじぎをすると扉をあけてさっきの計算台のところに来ました。するとさっきの白服を着た人がやっぱりだまって小さな銀貨を一つジョバンニに渡しました。」
そのまま「活版」のイメージはヨハネス・グーテンベルク(Johannes Gensfleisch zur Laden zum Gutenberg)につながります。
WEBを生業としている現在でも、「紙」や「印刷物」は好きで、ご無沙汰してしまった知人への挨拶やお礼には、紙を選び、インクや筆記具を選んで手紙をしたためていたりします。その結果、きらら舎には硝子ペンやインクがあり、したためた便りに捺すスタンプや添える文香・文鉱石があったりするわけです。
活字は見た目も可愛いし、何より小さな小さな文字が鮮明に捺せるので個人的には以前からいくつか所有していました。実際にそれで文章を打つのは大変なので、一言だけをカードに捺したり、華押代りに一文字だけ捺したり……。
ある時は冬の便りに、「雪」という文字を雪のように捺して、中に一文字だけ「好」という文字を入れたりして(若かったなあ)。残念ながら、この寒中見舞いを装った恋文は恋文だと気づかれることなく
「よく見ると、あれ、雪って字なのなあ〜。よくあんなにちっこい文字を捺せたよなあ〜」
という、6ポイントの活字への賛辞をいただくだけで役目を終えてしまったのでした。
ただ、こうして自分で使用していた時には、この「活字」を商品にしようなんて思っていなかったのですが、最近「活字愛好者」に出逢ってしまったのです。彼女の繊細な贈る心や贈り物に感動し、「特装士」としてステルクララへ招待しました。今後、彼女イサさんとどういうコラボレーションができるかわかりませんが、まずは、きらら舎やステルクララのユーザの方々へ「活字」を知っていただきたいと、「活字売り」を始めたものです。
現在では「活版印刷」をしている処は少なくなりました。あっても、葉書と名刺の印刷くらいをしているだけです。左の写真は現在も営業を続けている活版印刷所から借りた組版です(個人情報保護のため黒丸(●)をつけてあります)。
こんな風に活字を組み、印刷します。この版の中には空間はありません。空間にはインテルやクワタが詰まっています。写真の活字の山の中にはクワタも混ざっています。クワタとは全角より大きなスペースを作る活字のこと。写真の右下のものがインテルです。これは行間を作るのに使用します。この写真のインテルは現在使用されているものですが、木製のもののほうが味はあります。
今後、可能な限りは活字をいろいろな形(オブジェ化したり)でお届けしたいと思います。
ご予約をいただいても電話などで注文ができるのではなく、実際に出向いて購入してくるため、なかなか迅速な対応が
できませんが、販売していない文字(あるいは完売品)で、どうしても欲しい文字がある場合はご予約ください(ご予約は非部員でも可能です)。
《活字のご予約方法》
すでに販売中のものであれば、商品詳細ページの「この商品について問い合わせる」をクリックして予約希望の旨、お送りください。
販売されていない活字をご希望の場合はお問い合せフォームより
*書体
*サイズ
*数量
*期限(いつまでに届かなければキャンセル)
を、お送りください。
《書体見本》
下記の各書体1行の縦の長さは約59mmです。
同じ号数でも書体によってサイズが全くことなります。
《サイズの指定について》
漢数字の「一」の横幅をお書きください。
たとえば宋朝体では1.5mmで六号。2mmで五号。2.5mmで四号です。
正楷書体だと1.5mm、2mm、2.5mmはそれぞれ6ポイント、8ポイント、9ポイントとなり、四号という指定だと3.5mmあります。
《価格について》
きらら舎ですでに販売しているもののご予約は販売価格と同じです。
アップしていない書体、サイズをご希望の場合は別途お見積もりして返信いたします。
アルファベット、数字、ひらがな等、数がまとまるとお得です。
アルファベット、数字等のセットは直径45mmの硝子付アルミケースに入れてお届けします(そのままプレゼントにできるようにグラシン紙で包んで、リトアニアの麻糸で荷物縛りしています)。
《名刺のご注文について》
グラフィックソフトかワード、または手書きしたものを撮影(写メール可)して、
メール(件名「きらら舎活版印刷の件」)に添付してお送りください。
メールの本文に、紙の色(白orアイボリー)、書体(行によって異なる場合は1行目、2行目、3行目……と
分けてご指定ください)、原稿(ソフトで制作されている場合には不要です。その他は文字の確認のために、
書かれた文字と同じものを、メール本文に書いてください)、お名前、ご連絡先のメールアドレスと電話番号、数量(100枚単位)を明記の上、お送りください。価格は文字数によって変わってきます。ちなみにきらら舎の名刺は3500円です。耳付き和紙(手漉き)をご指定の際はその旨もお書きください。
メールの宛先→info@kirara-sha.com(SPAM防止のため@は全角で記載していますので、コピペしてから半角に訂正してください)
《活字の上手な捺し方》
ご購入いただいた活字は、和紙や厚みのある柔らかめの紙に捺すと、活版ならではのへこみがでます。
複数の文字をまとめて捺す場合は、セロテープなどでまとめて、溝に左手の爪をひっかけるようにして押さえ、右手で板などで押さえて均一に力がかかるようにします。
文字数は3文字くらいまでが失敗しないで捺せる数です。
はなまりおぴーち
ここでは現存数が少ない活字や印刷所で使用されていたものなどを販売します。
店頭での販売は部員でなくても購入できますが、店頭にて入部(無料)されると、その場で部員証をお渡しします(活版印刷の本体に活字を手捺ししたもの)。
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NO.1 カスロンオープンフェース 30ポイント
きらら舎にて新企画商品を作るために買ってきました。イニシャルとして一文字だけ捺したり、タイトルやロゴとして使用するのに適していると思います。
サイズ:文字自体の高さ7.5mm(幅は文字によって異なります)
価 格:¥840(使用品¥735)
注 文: >>こちら
備 考:未使用or使用は選べません。
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NO.2 古物 置きゲラ
4月よりカフェ店頭(cafeSAYA)にて販売開始します。
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NO.3 古物 文選箱
4月より販売開始します
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